防水性能を表す指標として、”IP(アイピー)” と呼ばれるものがあります。これは一体どういうものなのでしょうか?ここで簡単に説明したいと思います。
まず、IPとは “International Protection” の略称となります。これは国際的な技術規格である IEC(InterNational Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)の中の一つ、IEC60529:Degrees of protection provided by enclosures(IP Code)がベースとなっています。日本において、このIEC60529を元にしてJIS C 0920:「電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)」が制定されています。
この保護等級の規格とは、「電気機械器具の保護構造を等級分類する方式について規定する」、というものなのですが、もう少しくだいて言うと、電気機器(電気機機械器具)の内部を保護する外郭部分がどのくらい保護性能を持っているか?を示すために、その検証方法を均一化(統一化)したもの、と言えるでしょう。
この保護性能については、主に3つの観点で考えられています。ここで説明する「防水性能」とは、以下に示すものの内、3) のこととなります。
1) 外郭内の危険な箇所へ接近することに対する人体の保護。
2) 外部からの固形物の侵入に対する外郭内の電気機器の保護。
3) 水の浸入による有害な影響に対する外郭内の電気機器の保護。
1) 外郭内の危険な箇所へ接近することに対する人体の保護。
2) 外部からの固形物の侵入に対する外郭内の電気機器の保護。
3) 水の浸入による有害な影響に対する外郭内の電気機器の保護。
IPとは “IP65” のように、2桁の数字で表されます。ここで、
1桁目(ここでは “6”):防塵性能
2桁目(ここでは “5”):防水性能
を意味しています。従いまして、「防水性能」といった場合、IPの2桁目の数字を参照することになります。よく “IPx6” というように 1桁目が “x” となっている場合がありますが、これは省略されたもので、防塵性能は特に規定されていない場合が多いです(防塵性能が不要など)。
1桁目(ここでは “6”):防塵性能
2桁目(ここでは “5”):防水性能
を意味しています。従いまして、「防水性能」といった場合、IPの2桁目の数字を参照することになります。よく “IPx6” というように 1桁目が “x” となっている場合がありますが、これは省略されたもので、防塵性能は特に規定されていない場合が多いです(防塵性能が不要など)。
2桁目が示す防水性能ですが、以下のように分類されます。 (※「目安」は保証するものではありませんのでご了承くださいませ)
前述しました IEC 60529、JIS C 0920 では、それぞれの保護等級についてどのように試験を行うかの試験条件が細かく規定されています。
「IPxx」が表記された製品は、その試験をクリアしたものとなります。
Chrester(クレスター)の防水赤外線ヒーターは、一部を除き [IPx5] の性能を有しています。試験の動画も公開していますので、ご興味がありましたらご覧くださいませ。